どこまでが CC BY-SA の守備範囲なのか?(Q&A)
ここでは、CC BY-SA 4.0 を前提に、 「どこまでが CC BY-SA の守備範囲なのか?」を Q&A 形式でまとめています。 うしちゃんの投稿を使う人・書きこむ人の両方向けの補足ページです。
Q1. CC BY-SA はざっくり言うと、何を許可してくれるライセンス?
A.
「著作権で守られている表現」を、
- コピペして配布していい
- 改変してもいい
- 商用利用してもいい
という権利を世界中の誰にでも与えるライセンスです。条件は、
- クレジット(BY)をすること
- 改変物は改変したことを明記して同じ条件(SA)で公開すること
の 2つです。
Q2. そもそも、CC BY-SA の「対象」になるのはどんなもの?
A.
著作権やそれに似た権利で守られる「表現」が対象です。
たとえば:
- テキスト(小説、エッセイ、書き込み、詩など)
- 画像(イラスト、写真、マンガのページ)
- 音源(朗読、音楽、ドラマCD)
- 動画(アニメ、実写映像)
- それらを集めた PDF や Web ページ など
「人の頭の中のアイデア」や「純粋なアイデアだけ」は対象外で、 「具体的な形になった表現」 になった瞬間に CC を貼れる、というイメージです。
Q3. CC BY-SA の対象になった作品で「していいこと」は何?
A.
条件を守るなら、かなり何でもアリに近いです。
- 作品をそのままコピーして配布していい(ブログに貼る、同人誌に載せる、再配布など)
- 翻訳していい(日本語 → 英語など)
- 改変・リミックスしていい(パロディ、再構成、続き物など)
- 別の作品と組み合わせていい(合同誌、アンソロ、編集本など)
- 商用利用していい(有料の本・ゲーム・アニメの一部として使うなど)
要するに:
「著作権的に NG だった行為を、条件付きで全部 OK にする」
のが CC BY-SA の役目です。
Q4. 逆に、「やっていい代わりに必須の条件」は?
A.
大きく 3つあります。
1. クレジット(BY)
- 元の作者名(ペンネーム/ID)
- 作品タイトル(あれば)
- ライセンス名(CC BY-SA 4.0)
- 可能なら元 URL
- 改変した場合は「〇〇からの翻案」「〇〇を元に改変」などの表示
2. 同じ条件で公開(SA: ShareAlike)
- 改変した作品も CC BY-SA 4.0 と同等のライセンスで出す
3. 追加の制限をかけない
- 独自規約で「二次利用を禁止」みたいな縛りを足してはいけない
- 受け取った人も、同じ自由をそのまま受け取れる必要がある
Q5. CC BY-SA にすると、著作権そのものはどうなるの?
A.
著作権は作者の手元に残ります。なくなりません。
- 作者は依然として著作権者
- CC BY-SA は「世界に対してこういう使い方は OK だよ」という利用許諾
- ライセンスは原則取消不可(irrevocable)なので、 いったん CC を付けて公開した分については、後から「やっぱりナシ」はできません
だから、
「権利を捨てる」のではなく、「権利は持ちつつ、かなり広く開放する」
という立ち位置になります。
Q5-2. CC BY-SA 4.0 と著作者人格権はどういう関係になるの?
A.
一言でいうと、
著作者人格権そのものは残るけど、「CC の範囲内の使い方については邪魔しない」と作者が約束する
という形になります。
- 日本の法律では、著作者人格権(公表権・氏名表示権・同一性保持権など)は 作者に一身専属の権利で、譲渡も完全な放棄もできません。
- CC BY-SA 4.0 も、人格権そのものを「消す」ことはしていません。
-
その代わりに、ライセンスの条文の中でだいたい次のようなことを決めています:
- ライセンスに従った 通常の利用(複製・改変・共有など) ができるようにするために、
- 作者は「そのような利用を人格権を理由に止めない」ことに同意する (=必要な範囲で不行使にする)。
つまり、
- 人格権そのもの:作者に残る
- CC に沿った普通の利用:人格権でいちいちストップしない
という整理になっています。
イメージとしては、
- スレの文章を整理してマンガ化する
- セリフを多少言い換える
- いくつかのレスをつなげて脚本にする
といった「常識的な翻案・二次創作」は、
CC BY-SA が許していて、かつ人格権の不行使によってスムーズにできる領域です。
逆に、
- 原文の趣旨をねじ曲げて、作者を貶める目的で使う
- 作者の名誉や信用を明らかに傷つけるような改変やコンテキストで使う
といった行為は、そもそも CC の想定する「正当な利用」の外側で、
著作者人格権(名誉・声望)を侵害する問題になり得ます。
まとめると:
CC BY-SA 4.0 を付けても、著作者人格権は消えません。
ただし、ライセンスに沿った普通の利用については、
作者は人格権を使ってそれを止めない、という前提で開かれています。
Q6. CC BY-SA の範囲はどこまで波及する? 二次創作・三次創作も?
A.
「翻案物(Adapted Material)」になった部分には、ずっと SA がついて回ります。
- A さんの作品(CC BY-SA)
- → B さんがそれを元に二次創作
- → C さんがそれを元に三次創作
このとき、
- B さん作品も CC BY-SA(または互換ライセンス)で出さないといけない
- C さんも同様に CC BY-SA 系で出す必要がある
つまり、「改変したら、その改変も開けてね」という連鎖が範囲です。
Q7. 一部だけ使ったときも、全部 CC BY-SA になるの?
A.
ここは「コレクション」か「翻案」かで分かれます。
コレクション(単に並べただけ)
例:
- CC BY-SA な小説を、そのまま一章分だけ合同本に載せる
- CC BY-SA なイラストを、そのままギャラリーサイトに展示する
この場合、「載せられた部分」は BY-SA のままですが、 本やサイト全体まで BY-SA である必要はありません (※ただし制限追加はダメ)。
翻案(Adaptation)
例:
- CC BY-SA の小説を大幅に書き換えて別作品にする
- セリフや構成を元にマンガ・アニメにする
この「翻案された部分」には SA がかかるので、 その部分を含む作品は、少なくとも その BY-SA 部分については BY-SA 条件を守る必要があります。
ざっくりいうと:
その作品を「料理の素材」にしたら SA が効く。
お皿の上に「そのまま乗せただけ」なら、皿まで BY-SA にはならない。
Q8. CC BY-SA の「有効期間」はどこまで?
A.
著作権が切れるまでです。
- 作品が著作権で守られているあいだは、ずっと CC BY-SA が有効
- いったん CC BY-SA で配られたコピーについては、 後から「やっぱり禁止」はできません(取消不可)
- 著作権が切れたら、その作品はパブリックドメインになるので、 そもそも誰でも自由に使える状態になります(CC 云々以前に完全フリー)
Q9. CC BY-SA は「どの国」まで届く?
A.
世界中どこでも有効、という前提で設計されています。
- CC BY-SA 4.0 は国際ライセンスで、各国の著作権法をまたいで使えるように作られている
- 日本で書かれた小説 → アメリカでの翻訳 → ドイツでのマンガ化 みたいな流れでも、同じ CC BY-SA で話が通ります。
Q10. うしちゃん文脈で言うと「CC BY-SAの範囲」はどこ?
A.
うしちゃんで CC BY-SA にするのは、基本この範囲です。
- 投稿されたテキスト・イラスト・マンガの「表現部分」
具体的には:
- 文章そのもの
- 絵としての線・色・キャラ造形
- コマ割り・レイアウト
これらは:
- 誰でもコピー・再配布・翻訳・改変・商用利用して OK
- ただしクレジットと SA 義務が付いて回る
一方で、
- 俳優や声優など実演家の顔・声、商標ロゴ、実在人物の肖像、他社 BGM など
みたいな「別の権利」が絡むところは CC の外側で、 そこは次のレイヤー(アニメ会社・出版社・制作側)で処理する範囲です。
うしちゃん的には、
- テキストやイラストのレイヤーまでは、CC BY-SA でガッツリ開かれます
- 一方で、その外側の「現実世界の器(俳優や声優の顔・身体・声、ロゴや商標など)」は、CC BY-SA の適用外とします。
CC BY-SA が自動的にカバーするのは、あくまで著作権やそれに似た権利のレイヤーだけです。
プライバシー権・肖像権・パブリシティ権・商標権などは、CC があっても別問題として残ります。
これらの部分は CC ではなく、うしちゃんの利用規約や一般の法律のほうで扱うことになります。
Q11. なぜアニメや実写は他の媒体と扱いが違うの?
A.
CC BY-SA は本来「作品としての表現物」にかかるルールだからです。
うしちゃんの投稿を使ったマンガや小説などは、「表現物どうし」の話なので CC BY-SA をそのまま適用しやすいです。
でも、アニメや実写ドラマになると、原作の表現にくわえて、俳優や声優の顔・身体・声という「実在の人間に関する権利」も重なります。ここは著作権ではなく肖像権や実演家の権利などの領域になるので自動で CC BY-SA をかけることができません。
そのためテキストやイラスト、アニメの絵コンテ、脚本などの「表現物」はCC BY-SAが自動で付きますが、俳優・声優の顔や声といった「人そのもの」に関わる部分には別レイヤーの権利になります。
俳優や声優本人が別途契約で「この演技は CC BY-SA でいいですよ」と合意している場合は、その範囲に限って CC BY-SA を使うことは可能です
Q12.自分の作品や文章をうしちゃんに投稿したら、もう商業出版には使えない?
A.
いいえ、作者本人は自由に使えます。
- CC BY-SAは権利を手放すのではなく「みんな使っていいよ」と宣言しているだけです。
- なので作者自身はCCとは別に自分の好きな条件で作品を使えます。
ただし、
- 一度CC BY-SAで出した部分については後からCCをやめることはできません。
- うしちゃん内での表示を止めることは可能ですが、それ以前に外へ出た部分のCCは取り消すことができません。
- 出版社と契約するときは「この部分はCC BY-SAでネットに出している」と説明しておく必要があると思います。
Q13.他人の作品をコピペした投稿もCC BY-SAになるの?
A.
いいえ、CCをつける権利がない投稿にはCCは付きません。
CCライセンスをつけられるのは権利を持っている本人だけです。
なので無断でコピペされた他人の作品の投稿はCC以前に利用自体が著作権侵害になります。
Q14.よ〜し、犯罪に利用しよう!
A.
犯罪に使ってはいけません。CC BY-SAは著作権の使い方に関するライセンスです。
誹謗中傷、名誉毀損、プライバシーの侵害、差別的な表現は別の法律の問題になります。
CC BY-SAがついているからといって犯罪行為や不法な使い方が許されるわけではありません。
そもそも犯罪をしてはいけません。それは著作権以前の問題になります。
Q15.アイデアだけ使うのは?
A.
アイデアそのものは著作権の範囲外(=CC BY-SA の対象外)です。
たとえば「うしちゃん最強物語」という、うしちゃん学園を舞台にしたバトル小説のスレッドがあったとします。
破天荒な性格の主人公・うしちゃんが、いろんな敵を倒していく物語だとしましょう。
このとき著作権がかかるのは、「うしちゃん最強物語」に書かれている 具体的な文章・セリフ・キャラ造形・エピソードの見せ方といった 「表現」の部分です。
一方で、 「破天荒な性格の主人公が、いろんな敵を倒していく」 といったざっくりした設定や展開アイデアそのものには、著作権はかかりません。
なので、ざっくり分けるとこうなります:
-
アイデアだけを参考にして、文章もキャラ名も自分で作り直したオリジナル作品:
→ 著作権的にも CC BY-SA 的にも、うしちゃんの投稿からは自由です。 -
「うしちゃん最強物語」のセリフや文章、特徴的なキャラ名・設定などを
そのまま/ほぼそのまま使った作品:
→ その部分は「翻案(二次創作)」となり、CC BY-SA の条件 (クレジット+同じライセンス)が必要になります。
Q16. 引用や法律で許された使い方にも CC BY-SA はかかるの?
A.
いいえ、「そもそも著作権者の許可なしでできる使い方」(日本でなら引用・アメリカなどでいうフェアユースなど)はCC BY-SA の外側です。
法律上、許可なしでもできる利用(引用・判例で認められた引用的利用など)は、CC があろうとなかろうとそのままOKです。
CC BY-SA は「本来なら許可が必要な使い方」について、世界中に一律の許可を出しているだけです。
なので、
「引用として成立しているかどうか」は、CC とは別に著作権法の問題。
引用の条件を満たしていれば、CC BY-SA の表示義務などとは関係なく引用可能という整理になります。
※ここでの説明は、CC BY-SA 4.0 の一般的な考え方を
うしちゃん向けに噛み砕いたものであり、個別のケースについての法律相談ではありません。
※具体的なトラブルやグレーなケースが出てきた場合は、
必要に応じて専門家(弁護士など)への相談を検討してください。