夜間救急外来の裏話
いまの季節(12月~2月)において急性胃腸炎(嘔吐下痢)の症状かインフルエンザ疑いで深夜に病院へ駆け込んだら……
70%くらいの確率で陰口を叩かれている、と考えたほうがいい。
理由は、成人の場合にかぎっていえば大した病気ではないから(もちろん違う大病の可能性だってあるが、ほとんどの場合そうではない)。
あと救急車を呼ぶのはいいけれど、徒歩とか自家用車とかタクシーとかで深夜にいきなり総合病院の夜間救急へ駆け込むのはやめたほうがいい。
やるべきなのは〈電話で症状を伝える〉こと。
まずは当直看護師が相談を訊いて、それを当直医師に繋ぐに値するか決めるため。
病状の軽重度の話ではなく、その夜の当直が専門外の医師だった場合、ムダ足になるから。いきなり来られても困る。
小児科医や整形外科医の当直医師しかいないのに、内科や消化器外科の患者は診察できない。インフルエンザくらいならば診てくれるが。
夜間に電話相談を受けたのち担当できる当直医師がいない場合、ほかの夜間救急病院を紹介してくれるはず。そういう担当病院リストが毎月回覧されている。
2025年現在はどうかわからないが、15才(中学生3年生)までは小児科の担当である。からだの構造が違うらしい。
だからいくら緊急性があっても夜間当直が小児科医でなければ基本的に受け入れられない。都道府県立の中央病院/こども専門センター行きだな。
そうだ、夜間の電話受付で「うちの子が腹痛を訴えていて~~」という話の切り出し方であっても、患者を〈こども〉だと決めつけてはならない。
かならず「お子さんはおいくつでしょうか」と訊ねるマニュアルがあった。6回に1回くらいは「32才です」みたいな答えが返ってくることが実際にあるからだ。親にとって我が子はいつまで経っても「うちの子」なんだね。ほっこり。
以上、6年くらいまえに中堅の総合病院で警備員アルバイトしていたとき見聞きしたことです。
ただのアルバイト警備員なのに、救急隊からの電話を待ち受けて、患者の氏名や生年月日をメモに書き留めて、当直看護師や当直医師に引き継ぐという緊張感のあることもやらされて散々な目に遭った。
情報をメモするのは、うちの病院への診察歴があるかをあとで事務員がコンピュータで調べるため。救急車が到着するまえに病歴などや診察歴がわかれば早く対応できるってわけ。
うまく聞き取れずメモの記述が間違っていても怒られはしないが。救急隊員は乱暴な口のききかたをするやつが多かった。
深夜に緊急手術や緊急カテーテル処置が急遽決まった場合も、自宅待機している担当科医師、臨床検査技師、薬剤師、臨床工学技師、麻酔科医などに電話連絡するのは、われら警備員の役割だった。人件費ケチりすぎである。業務の放棄にもほどがある。監督責任者に関して違法ギリギリだったと思う。
ちなみに、医師や看護師よりも、事務局の人のほうが患者の悪口を言っていることが多い。こんな時間(深夜4時すぎ)にくだらないことで来やがって、とはよく聴こえてきたフレーズである。
あの人たち、フルタイムで働いたあと、ぶっ続けで18時すぎから翌朝9時まで当直勤務するためイラついている。
仮眠室はあるが救急車が来ない夜などなく、電話連絡や直接来る夜間救急外来に患者が来たときは、われら警備員から叩き起こされる。医療事務資格もちの事務員でなければ務まらない手続きがあるからだ。
あまりにもひどいので計略をもちいて廃止させたが、医師以外の当直担当者たち(放射線技師等)の弁当(ほっかほっか亭)の注文電話から代金支払まで警備員がやっていたアルバイト現場だった。(その病院は医師だけには給食があてがわれていた)。
で、宅配弁当が届いたら警備員がそれを各ルームに届けに行くんだぜ。そんなものは警備業法で定められた〈業〉ではない。かぎりなくグレーな現場だった。国家資格だぞ警備業務検定は。なめやがって。こちとら法務局の前科チェック通過者だからな!
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