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難聴製造機

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この物語はフィクションであり、実際の人物、団体、国家とは一切関係ありません。

いいですか。戦争をするということは戦地へ派遣されるみなさんの息子さんや娘さんが、お尻とパンツの間をうんちで一杯にするということなんです。
マサダ・ヨシオ
(開戦一ヶ月前の国会)

もしそうなったら脳の割れ目からうんちしてもいい。
ゴーダ・タケシ
(同じく開戦一ヶ月前の国会)

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 始まりはウンコ爆弾だった。バナナランドが濃縮ウンコの製造を始めると各国は警戒感を示したが、バナナランドは一貫して平和利用しかしないと言い続けていた。もちろん誰もそれを信じなかった。信じなかったからバナナランドが国際社会に不信感を抱き、ウンコ爆弾を作ったとも言われるし、そもそもウンコ爆弾を作ったのは嘘だという話も聞いたことがある。何が正しかったのか、どうすれば良かったのかは誰にも分からない。きっと100年後にも分からないだろう。分かっているのはバナナランドは濃縮ウンコをウンコ爆弾にして、地球を二周できる大陸弾道弾ミサイルに積み込んだということだ。

 警戒感を抱いたUSB(バーガー合衆国=United States of Burger)はバナナランドへ侵攻。最初期の空爆で濃縮ウンコ製造工場は破壊されたが、ミサイル発射基地はダミーだった。バナナランドは地下に作られたミサイル基地からいつでもウンコ爆弾を発射できると宣言。これにPU(スパゲッティ連合=Pasta Union)が反発を示し参戦。各国もこれに続く。

 バナナ半島の小さな国がまともに戦えるはずがない。戦争は一ヶ月で終わる。問題はウンコ爆弾の発射を阻止できるかどうかというのが各国の心配だった。連合軍は開戦三日目でバナナランドの第二首都ヘタを占領したが武装蜂起した民衆の反発に遭い、撤退を余儀なくされた。それから一進一退の攻防が続き、一時はバナナランドからの撤退が検討されるほど押し返された。

 一ヶ月で終わるはずの戦争は1年が過ぎても続いた。15年後もまだやっているとは誰も想像していなかっただろう。

 15年の間にオニギリランドも変わった。まず開戦の年に天皇陛下が退位されて、元号が文景から臥武に改まった。参戦を表明した内閣に嫌気がさしたからだと言われている。

一般人を戦地に送り込むなんて絶対にありえません。もちろん優秀な兵士にしてから送り出します。一人も脱落させません。
タケダ・ケンジ少佐
(徴兵制について)

 開戦3年目に国防軍の消耗が激しく兵員不足が発生したので徴兵制が実施され、20~35歳の国民が徴兵されることになった。俺はその頃ちょうど20歳で、徴兵されるんじゃないかと気が気でなかったが、その年も、その次の年にも召集令状はこなかった。

 28歳の時にTVで徴兵対象の若者で徴兵経験のある割合はたった10%しかいないということを知った。徴兵制が始まった時に各年代から1%ずつ徴兵するというのを何かで読むか聞くかしたような気がする。それからは徴兵も戦争も俺には関係ないだろうと安心していたが32歳の誕生日に召集令状が来た。

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